太 陽 系 の 特 長
著 し い 規 則 性

ASTROLOGY

天体の運動法則と人間活動





地球型惑星と木星型惑星

水星、金星、地球、火星の四惑星は、平均密度が3.9〜5.5の範囲にあるのに対して、木星、土星、天王星、海王星の四惑星は0.70〜1.76と著しく小さい。

このような明白な差異のため、前者を地球型惑星、後者を木星型惑星と呼んで区別している。








著しい規則性


惑星の公転運動に見られるケプラーの法則という
著しい規則性は万有引力の法則で説明することができる。

太陽系には物理学の法則からだけでは説明できない以下のような特徴が見られる。

☆ 惑星の軌道面の傾きが小さい。

地球軌道面である黄道面に対する惑星の軌道面の傾きが小さく、9個の惑星の軌道面はほぼ一致している。

傾斜角度が一番大きいのは
冥王星で17.1度、次は水星の7度である。他の惑星は3度以下である。

☆ 惑星の軌道は円に近い

冥王星と水星は離心率がやや大きいのであるが、他の惑星は非常に小さく、ほとんど円とみなせる。

☆ 運動の向きの一致

惑星はいずれも地球と同じ向きに公転しており、その向きは太陽の自転の向きと同じである。惑星の自転の向きも、金星以外は同じである。

☆太陽・惑星間の平均距離の規則性

太陽から各惑星までの距離は、ボーデの法則と呼ばれる法則により簡単な数列で示されている。

この法則が発表された1772年以後発見された小惑星ケレスと天王星はこの法則に当てはまっているが、海王星と冥王星はこの法則から外れている。

☆ 惑星の質量分布の規則性

木星の質量を最大として太陽に近づくほど、また遠ざかるほど小さくなる。

火星より内側の質量が小さい惑星と、木星より外側の(冥王星は除く)質量が大きい惑星と2つの型に別れる。

☆ 化学組成の類似

地球型の惑星や月、隕石には水素とヘリウムのような軽い元素はわずかしか存在していないが、それ以外では太陽と惑星、隕石の化学組成はよく似ていて、宇宙の平均的な化学組成とほぼ同じである。


太陽日・恒星日

地球は1日に1回自転しつつ、1年かけて太陽のまわりを公転しているため、地上から見ると恒星が自転と逆向きに1日1回転しているように見える。

この見かけの運動が
日周運動である。

地球の大きさに比べて恒星までの距離ははるかに大きいので、地球上のどこから見ても恒星はほとんど同じ方向に見え、恒星相互の配置も変わらない。

地球を中心として巨大な球面(天球)があり、この天球上に恒星が固定されているとみなしても、観測する上で差し支えない。

地球の公転につれて、太陽が天球上を恒星の間を西から東1年かけて1周するように見える。

太陽のこの動きを太陽の
年周運動といい、年周運動による天球上での太陽の経路を黄道という

1日は、地球の自転をもとに決められている。

日周運動により、春分点が南中してから次に南中するまでの時間を
恒星日といい、太陽が南中してから次に南中するまでの時間は視太陽日という。

恒星日は地球の自転周期にほぼ等しい。厳密にいえば、春分点が歳差により日周運動と同じ向きに移動しているので、恒星日のほうが0.009秒程短い。

太陽は日周運動とは逆向きに移動しているため視太陽日は恒星日よりも4分ほど長い。

ふつう1日といえば、平均太陽が南中してから次に南中するまでの時間である平均太陽日を意味する。

時刻

時刻は、平均太陽時に基づいて、
1秒は1平均太陽日の86,400分の1として決められていた。

地球の自転が1定していると問題ないが地球の自転は、海洋の潮汐などによるブレーキのため、自転周期は100年間に平均1.6ミリ秒程度の割合で長くなっている。

その上に、大気や海水の移動などの周期的変化や不規則変化などに応じて、自転周期は最大で10数ミリ秒の変化をしている。

地球は一様に自転していないため、
1967年からはセシウム原子時計の進む時間に基づいて1秒が決め直された。

1972年からは自転により決まる世界時との差が0.9秒以内におさまるように原子時に1秒刻みで調整を加えた「協定世界時」が採用されている。

1年は太陽のまわりの地球の公転に基づいて決められている。

特に地球の公転周期を恒星年と呼んでいる。太陽が年周運動である春分点を出発してから再び春分点に戻るまでの時間である。

恒星年の365.2564日に対して、太陽年は365.2422日である。

これは歳差の影響で、春分点が1年間に角度で約50秒の割合で黄道上を年周運動とは逆向きに移動しているので、太陽が1恒星年で1周するより前に春分点に達するために太陽年が恒星年より少し短くなる。

19世紀後半には、天体の位置観測結果が天体暦と比べて誤差があることがわかり大きな問題になった。

これは、天体観測の時刻スケールであった世界時が、地球自転速度の変動により一様性を欠くことから誤差が生じていたのであったが、このことが明らかになったのは20世紀半ば近くになってからであった。1

地球の自転よりも、天体力学から運動が良く把握されている地球の公転に基づく時間が基準としてふさわしいと考えられた。

地球の自転速度の変動はまだ理論的に予測ができないが、公転運動はニュートン力学を基にして予測できるので、理論的に予測された黄道上の位置に太陽がきた瞬間を基準にして時刻を決めれば、一様に進む時刻が得られることになる。

これが天体暦を表わす時刻システムであり、
暦表時と呼ばれ1955年から採用されているものである。

実際の決定は、太陽ではなく月の公転運動の観測を基になされている。


陽や月、惑星の動きに見られる規則正しさは、自然界に厳然とした秩序、周期性があることを教えている。

ニュートンの万有引力の法則は、天体の運動が数理的に理解できるものであるとの確信を与えた。

太陽系の秩序を全宇宙に拡張する手段を与え、精密な数理科学としての天文学を確立することになり、自然科学の目覚ましい発展を促すことになった。

アインシュタインの一般相対性理論が最初に検証されたのは、水星の近日点移動の説明であり、太陽によって遠い恒星からの光が曲げられる現象の観測であった。

また、核融合反応が現実のものであることは、太陽熱源の解明で明らかにされたのである。

1960年代に宇宙開発が急速に進展することで、太陽系の天体の理解が格段に進歩した。

そのことは、同時に私達の住む地球自身の理解も格段に進歩したことを意味している。

太陽や月、主要な惑星は肉眼でも見ることができるため、星座とともに6,000年以上も前から観測が続けられてきた。

日月食の記録もB.C.2,000年以前にさかのぼるが、B.C.600年頃には
サロス周期(約19年11日で日月食の繰返)がバビロニアで見つけられていた。

古代ギリシャでは丸い地球の大きさを測ったエラストテネス、太陽系の構造の輪郭を完成したヒッパルカス、天動説を集大成し『アルマゲスト全13巻』にまとめたプトレマイオスなどの研究が知られている。

5世紀頃からキリスト教が勢力をのばし、天動説(地球中心説)以外は認められず
約1,000年間の長期にわたって天文学の進歩は止まってしまった。

コペルニクスからニュートンにいたるおよそ200年は太陽系の構造が確立した輝かしい時代であった。

コペルニクスの地動説を理解しその考えに従って惑星運動の3法則を経験的に見つけたのはケプラーであった。

ガリレオが望遠鏡による初めての天体観測を行い、木星の四大衛星を発見するなど地動説の観測的な根拠を確実にした。

ニュートンは、運動の3法則を見つけ、月や惑星の運動や地球上の落下運動などの考察から発見した万有引力の法則を発見した。

同じ頃に彼はプリズムで太陽光をスペクトルに分け、後に分光学が天体物理学で重要な役割を担うことの基礎を作った。

太陽を中心にして、その引力を受けて公転している天体は9個の惑星だけではない。

およそ6,000個近くの小惑星・彗星・流星物質など無数の小天体が太陽の引力を受けて、ケプラーの法則にしたがって軌道運動をしている。

水星と金星以外の惑星では、そのまわりを回る約60個の衛星が発見されている。これらの衛星は母惑星とともに太陽のまわりを回っている


ガリレオが望遠鏡によって木星の4大衛星を発見したのが1610年で、1600年代は土星の輪の確認や衛星の発見があったが、その後1世紀の間は太陽系の新天体の発見はなかった。

1781年 ハーシェルが天王星を発見、数年後天王星の衛星2個、土星の衛星2個を発見。

1801年 ピアッジが、火星と木星の軌道の間に小惑星第1号ケレスを発見、小惑星は現在まで約6,000個近く発見されている。

ガウスの「軌道論」、ラプラスの「天体力学」などが、惑星や月の運動理論を展開し天体力学の大きな発展をなしとげた。

1846年 ガルレが海王星を発見。 1930年 トンボーが冥王星を発見。

ニュートンの時代にはパリ天文台やグリニッジ天文台が創設され、天体位置の精密な観測を、時間や時刻、地球上の位置決定(航法)などに役立てる位置天文学(実地天文学)が発展し、実用的な天文学が確立した。

現在では、人工衛星から地球を眺めることができるため、地球が自転や公転をしていることを直接観察できることができるが、地上で得ることのできる直接的な証拠がある。


公転の証拠・年周視差

地球が公転しているために地球から見た恒星の方向が1年周期で変化し、天球上で長軸が黄道に平行な楕円を描いて見える現象である。

年周視差は、角度にして1秒にも満たない非常に小さい値であるため、なかなか検出できなかった。

長期間にわたる観測努力の結果1838〜39年に、ドイツのベッセル、ロシアのストルーベ、イギリスのヘンダーソンの3人がそれぞれ独立して検出に成功したものである。

公転の証拠は、年周視差に先立ち年周光行差という形で発見されている。

年周光行差も年周視差と同じく、恒星が天球上で長軸が黄道に平行な楕円を1年周期で描く現象である。

地球の公転運動の向きは1年周期で変わるので、星の方向も1年周期の円を描いて変わる。これが
年周光行差である。

年周光行差はイギリスのブラッドレーが年周視差の検出を目指して恒星の精密な位置観測を行うなかで、1927年に偶然発見された。

光行差定数が年周視差よりも1桁以上大きいので年周光行差のほうが先に発見されたのである。

年周視差の大きさが恒星の距離に反比例しているのに対し、年周光行差で描く楕円の半長径の角度は、星に関係なく一定である。

この角度は20秒5で
「光行差定数」と呼ばれている。

自転の証拠

フーコーの振り子の実験が有名である。

フランスのフーコーが1851年に始めたもので、重い重りを付けた長い振り子を振らせると、振り子の振動面がゆっくり回転する実験である。

北半球では時計方向、南半球では反時計方向である。

振動面の1日当たりの回転角は、地球の両極で360度であるが、緯度が低くなるほど小さくなり、赤道上で0度である。


歳差

地球の自転軸の方向は、宇宙空間内で非常にゆるやかに変化している。

黄道の両極を結ぶ線を軸として一定の傾きを保ったまま、黄道の北極から見て時計方向に
約2万6000年の周期でほぼ一様に回っている。

この歳差はギリシャのヒッパルコスが、数百年にわたる恒星の位置の肉眼観測の結果をもとに、
春分点が西向きに移動している現象として発見したものである。

地球に対する太陽や月の位置関係の周期的変化に伴い、歳差の原因となる作用も周期的に変化している。

したがって歳差も、一様な動きにいろいろな振幅の周期的動きが重なっている。

そこで一様な動きを歳差と呼び、周期的な動きを章動と呼んで区別している。



歳差による星の位置変化


日月歳差(lunisolar precession)

地球の自転軸は、約25800年の周期でもって地球の公転面に垂直な軸のまわりに味噌すり運動(歳差運動)をする。

これは地球の自転軸が、黄道極軸(地球の公転面に垂直な軸)や白道極軸(月の公転面に垂直な軸)に対して傾いていることと、地球の形が完全な球形ではなくて、赤道部分が膨らんだ(力学的扁平)形をしているために、月及び太陽の引力が地球の自転軸を公転面に垂直な方向に向けようとするトルクを生じる事による。

そのことによって様々な周期の回転運動が起こる。

リング・サンやリング・ムーンによる平均化された回転運動(ふつう歳差と言えばこの自転軸の極が天球上を1年に約20”移動するこの運動をさす)、
白道面の歳差に伴うふらつき(ふつう章動といわれる自転軸極の天球上での長軸9.21”×短軸6.96”18.6年周期の楕円運動)、太陽の周回に伴う半年周期章動(約0.5”の回転運動)、月の周回に伴う半月周期章動(約0.1”)等々。

 

 

出所:FNの高校物理、地学、「歳差による星の位置変化」





ケプラー22b(Kepler-22b)

(CNN) 太陽系外にある地球型惑星を探すため、米航空宇宙局(NASA)が2009年に打ち上げた探査機「ケプラー」が、生命誕生の可能性がある圏内に位置する惑星を初めて確認した。

「ケプラー22b」と名付けられたこの星は半径が地球の約
2.4倍で、地球からの距離は約600光年。恒星の回りを290日の周期で公転している。

NASAの観測チームによると、恒星との距離は地球から太陽までの距離に比べ約15%近い。

一方でこの恒星は太陽より暗くて小さく、温度が低い。

結果的に、ケプラー22bの表面は地球上と似たような温度だと推定される。

ケプラー22bに地表があり、温室効果が同程度だとして試算すると、22℃前後と「非常に快適」な温度になるという。

ケプラーは、惑星が公転する恒星を横切る際、恒星が暗く見える現象を検出することにより、地球に似た惑星を探してきた。

恒星との距離が近すぎると温度が高くなり、水が蒸発してしまうため、生命の存在は期待できないとされる。

恒星から近すぎず遠すぎず、水と生命が存在できる範囲を「
ハビタブルゾーン」と呼び、惑星がこの圏内に位置するかどうかを基準に観測を進めている。

これまでに観測された惑星の候補は計2326個に上る。

観測チームは今年2月、ハビタブルゾーンにあるとみられる惑星の候補が54個見つかったと発表していた。

このうち初めて確認されたのがケプラー22b。

結果の詳細は天体物理学の専門誌アストロフィジカル・ジャーナルで発表される。

候補のうち48個については、今後確認作業を行う予定だという。

また、ケプラー22bの組成を調べるため、地上から観測しやすい位置に来る来年の夏には、天体望遠鏡を使って質量の計測を試みることになっている







NASA News
Dec.5, 2011
Michele Johnson
Ames Research Center, Moffett Field, Calif.
650.604.6982
michele.johnson@nasa.gov

Trent J. Perrotto
Headquarters, Washington
202.358.0321
trent.j.perrotto@nasa.gov

RELEASE 11-99AR

NASA’s Kepler Confirms Its First Planet in Habitable Zone of Sun-like Star

MOFFETT FIELD, Calif.  NASA's Kepler mission has confirmed its first planet in the ”habitable zone," the region where liquid water could exist on a planet's surface. Kepler also has discovered more than 1,000 new planet candidates, nearly doubling its previously known count. Ten of these candidates are near-Earth-size and orbit in the habitable zone of their host star. Candidates require follow-up observations to verify they are actual planets.

The newly confirmed planet,
Kepler-22b, is the smallest yet found to orbit in the middle of the habitable zone of a star similar to our sun. The planet is about 2.4 times the radius of Earth. Scientists don't yet know if Kepler-22b has a predominantly rocky, gaseous or liquid composition, but its discovery is a step closer to finding Earth-like planets.

Previous research hinted at the existence of near-Earth-size planets in habitable zones, but clear confirmation proved elusive. Two other small planets orbiting stars smaller and cooler than our sun recently were confirmed on the very edges of the habitable zone, with orbits more closely resembling those of Venus and Mars.

"This is a major milestone on the road to finding Earth's twin," said Douglas Hudgins, Kepler program scientist at NASA Headquarters in Washington. "Kepler's results continue to demonstrate the importance of NASA's science missions, which aim to answer some of the biggest questions about our place in the universe."

Kepler discovers planets and planet candidates by measuring dips in the brightness of more than 150,000 stars to search for planets that cross in front, or "transit," the stars. Kepler requires at least three transits to verify a signal as a planet.

"Fortune smiled upon us with the detection of this planet," said William Borucki, Kepler principal investigator at NASA Ames Research Center at Moffett Field, Calif., who led the team that discovered Kepler-22b. "The first transit was captured just three days after we declared the spacecraft operationally ready. We witnessed the defining third transit over the 2010 holiday season.

The Kepler science team uses ground-based telescopes and the Spitzer Space Telescope to review observations on planet candidates the spacecraft finds. The star field that Kepler observes in the constellations Cygnus and Lyra can only be seen from ground-based observatories in spring through early fall. The data from these other observations help determine which candidates can be validated as planets.

Kepler-22b is located 600 light-years away. While the planet is larger than Earth, its orbit of 290 days around a sun-like star resembles that of our world. The planet's host star belongs to the same class as our sun, called G-type, although it is slightly smaller and cooler.

Of the 54 habitable zone planet candidates reported in February 2011, Kepler-22b is the first to be confirmed. This milestone will be published in The Astrophysical Journal.

The Kepler team is hosting its inaugural science conference at Ames Dec. 5-9, announcing 1,094 new planet candidate discoveries. Since the last catalog was released in February, the number of planet candidates identified by Kepler has increased by 89 percent and now totals 2,326. Of these, 207 are approximately Earth-size, 680 are super Earth-size, 1,181 are Neptune-size, 203 are Jupiter-size and 55 are larger than Jupiter.

The findings, based on observations conducted May 2009 to September 2010, show a dramatic increase in the numbers of smaller-size planet candidates.

Kepler observed many large planets in small orbits early in its mission, which were reflected in the February data release.

Having had more time to observe three transits of planets with longer orbital periods, the new data suggest that planets one to four times the size of Earth may be abundant in the galaxy.

The number of Earth-size and super Earth-size candidates has increased by more than 200 and 140 percent since February, respectively.

There are 48 planet candidates in their star's habitable zone. While this is a decrease from the 54 reported in February, the Kepler team has applied a stricter definition of what constitutes a habitable zone in the new catalog, to account for the warming effect of atmospheres, which would move the zone away from the star, out to longer orbital periods.

"The tremendous growth in the number of Earth-size candidates tells us that we're honing in on the planets Kepler was designed to detect: those that are not only Earth-size, but also are potentially habitable," said Natalie Batalha, Kepler deputy science team lead at San Jose State University in San Jose, Calif. "The more data we collect, the keener our eye for finding the smallest planets out at longer orbital periods."

NASA's Ames Research Center manages Kepler's ground system development, mission operations and science data analysis. NASA's Jet Propulsion Laboratory in Pasadena, Calif., managed Kepler mission development.

Ball Aerospace and Technologies Corp. in Boulder, Cob., developed the Kepler flight system and supports mission operations with the Laboratory for Atmospheric and Space Physics at the University of Colorado in Boulder.

The Space Telescope Science Institute in Baltimore archives, hosts and distributes the Kepler science data. Kepler is NASA's 10th Discovery Mission and is funded by NASA's Science Mission Directorate at the agency's headquarters.

For more information about the Kepler mission and to view the digital press kit, visit:

http://www.nasa.gov/kepler



ケプラー62e, 62f, 69c

米航空宇宙局(NASA)は18日、地球とほぼ同じ大きさの三つの太陽系外惑星をケプラー宇宙望遠鏡で発見したと発表した。

太陽に相当する恒星との距離が適度に離れており、生命に不可欠な液体の水が存在する可能性が高いという。

二つは地球から1200光年のこと座にあるケプラー62eと62f。

62eは地球の1.6倍、62fは1.4倍の大きさで、恒星との距離が適度に離れており、液体の水を適度に維持できる「ハビタブルゾーン」にある。

NASAの専門家は「これら二つはこれまで発見された中で、最も生命が存在する可能性が高い候補の惑星だ」と述べた。
 
三つ目の惑星は、地球から2700光年のはくちょう座にあるケプラー69cで、大きさは地球の1.7倍。太陽に似た恒星が存在するが、距離がやや近く、地表の温度が高温とみられている。

【ワシントン時事】2013年 4月19日(金)9時14分配信



By: Mike Wall
Published: 04/18/2013 02:55 PM EDT on SPACE.com

NASA's Kepler space telescope has discovered three exoplanets that may be capable of supporting life, and one of them is perhaps the most Earth-like alien world spotted to date, scientists announced today (April 18).

That most intriguing one is called Kepler-62f, a rocky world just 1.4 times bigger than Earth that circles a star smaller and dimmer than the sun. Kepler-62f's newfound neighbor, Kepler-62e, is just 1.6 times larger than Earth, making the pair among the smallest exoplanets yet found in their star's habitable zone ? the just-right range of distances where liquid water can exist on a world's surface.

Kepler-62e and f, which are part of a newly discovered five-planet system, "look very good as possibilities for looking for life," said Kepler science principal investigator Bill Borucki, of NASA's Ames Research Center in Moffett Field, Calif. [9 Exoplanets That Could Host Alien Life]



kepler exoplanet
This diagram compares the planets of the inner solar system to Kepler-62, a newfound five-planet system with two potentially habitable worlds. Kepler-62 lies about 1,200 light-years from Earth, in the constellation Lyra.







水星

水星は太陽から28度以上離れることがないため、地球から見ると常に太陽の近くに見える。観測が難しいため、近年まで殆ど何も知られていなかった。

19世紀の初め頃は、水星も他の惑星も地球と同じように24時間で自転をしていると考えられていた。

水星は太陽を2周する間にちょうど3回自転する。

自転周期は公転周期88日の3分の2に当たる58.68日であることが、1965年に電波望遠鏡による観測で初めて明らかにされた。

水星の1昼夜は167日になり、その2公転周期に等しいという
奇妙な世界になっている。

長い昼と長い夜が繰り返し、太陽から受ける日射量は地球表面の約7倍になり、昼の側では温度は430℃に達する。

夜はマイナス173℃まで下がり温度差は極めて大きい。質量は地球の約20分の1、表面重力は地球の38%である。

高温になり弱い重力場を持っているが、水素とヘリウムの希薄な大気(1000兆分の1気圧)があることが、マリナー10号の紫外分光計の観測で測定されている。

この希薄な大気は、太陽風で補給と消失が繰り返されている借り物の大気である。

平均密度が5.43と大きいのは内部に大きな金属核を持っていることを暗示している。

大きな金属流体核があれば磁場の存在が考えられるが、マリナー10号が1974年3月末と1975年3月に水星の近接探査で実測した磁場は極めて微弱ではあるが存在していた。

月に比べて密度がはるかに大きい水星は、大きい金属核を持っているが初期に冷えて固まっているだろうし、自転が約59日と月の約27日より遅いため磁場がないと考えられていた。

非常に微弱ながら月と違い、水星がなぜ磁場を持っているかは謎である。

マリナー10号による水星探査の結果、水星の表面は大小無数のクレーターで覆われて、月の表面とそっくりなことが明らかにされた。

月面ではあちこちに海と呼ばれる黒く平らな部分があるが、水星の表面にはこれに対応するような部分は見られない。





金星

金星は明けの明星、宵の明星と親しまれ、地球に最も近く、太陽、月の次に明るい惑星である。

太陽と47度以上離れることがないため、地球から日の出の3時間以内に東空と日没後に3時間以内の西空でしか観測することができない。

水星と同様に観測条件が厳しいので、一番近い惑星にもかかわらず分からない部分が多い。

金星は謎に満ちた惑星である。

他の太陽系諸惑星と異なり、金星だけは公転方向と逆向きに自転している。 

すなわち、金星の地表では、地球と違い太陽が西から上昇して東に沈むのを見ることになる。

〇 自転周期が243.1日と異常に遅い。

(地球は1日、火星は1.0261日)太陽が上昇してから沈むまで58日間(金星の1日は地球の117日)を要するため、動きが非常にゆっくりしている。

赤道傾斜角が177.3度と非常に大きい。(地球は23.44度、火星は25.19度)

金星が衛星を持っていれば、衛星の公転周期や金星からの距離から金星の質量を決めることができる。

金星は衛星を持たないことから、衛星の観測から金星の質量を決めることができない。

質量は惑星探査機の運動から推測している。

表面を厚い雲(濃硫酸の滴)が覆って金星の本体を隠している。

1975年ソ連のベネラ9、10号が金星表面に着陸して科学的観測を行い金星表面は硫酸にそれほど浸食されていないことが明らかにされた。

大気圏外の日射量の約2%(地球上で雨の日くらいの明るさ)が地表に到達していることがわかった。

表面温度が400度以上である。
高温の原因は大気中の炭酸ガスによる温室効果によるものである。 

金星は濃密な大気と雲に包まれているため、望遠鏡による光学観測では表面模様はほとんど認められなかった。

1962年になって電波観測で自転周期、自転方向が確認され、1自転は243日、逆方向回転という意外な結果が得られた。

惑星探査機マリナー2号が、はじめて金星の接近観測に成功した結果、金星の表面気圧は90気圧、気温は470℃と極めて高いことがわかった。

大気組成は二酸化炭素95〜98%、窒素2〜3パーセント、雲層下の水蒸気0.1%、微量の一酸化炭素、二酸化イオウ、塩化水素なども検出された。

金星を取り巻く雲層は地表から50〜70kmあたりに濃硫酸のしずくとして存在している。

金星の大きさや密度は地球と良く似ているが、地球のような磁場を持っていない。

惑星がダイナモ作用による磁場を持つためには、金属流体核を持ち核内のマントルに相対的な運動が必要であるが、金星の自転が異常に遅いことから磁場が形成されないものと思われる。

金星はしばしば地球と双子のように似ているといわれる惑星なのに、その歴史に何か特別な出来事があったのであろうか、地表の状態や環境が地球と著しく異なっているのは興味深い。






火星

金星は地球の内側を公転しているが、火星は地球の外側を公転している惑星である。

ほぼ780日ごとに地球に接近するが、火星軌道の離心率が地球よりも大きいために接近距離が変化し15ないし17年ごとに
大接近と呼ばれる接近が見られる。

火星の直径は地球の半分強、質量が1/10強というかなり小さい天体であるが、濃い大気や雲がないため、金星と違い地上からの望遠鏡観測によってかなり多くのことが知られてきた。

自転周期は地球の1日より37分余り長い、自転軸の傾き(25.19度)それから出てくる四季の存在、南北極に見られる極冠の消長、表面の暗斑の変化などが観測されている。

火星にはかつて水があったと思われる痕跡となる運河の存在についての論争も盛んである。

火星面には雲の出現も見られ、特に黄雲とよばれるものは大規模な砂嵐と考えられてきた。

アメリカの惑星探査機マリナー4号(1965年)は初めて火星の近接撮影し、火星にもクレーターが存在することを示し大きな話題になった。

その後の探査で南半球に数多くのクレーターが存在することがわかった。

北半球にはクレーターが少なく、オリンパスの山と名付けられた山をはじめ大火山が存在することもわかってきた。

オリンパス山は、高さが27,000メートルの巨大な盾状火山で低粘性溶岩の噴出によるものと思われる。

火星面には多くの複雑な谷の存在も知られており、マリナーの谷と呼ばれる谷は長さ4,000km以上の長大なもので、その一部は運河として観測されていることもわかった。

マリナー9号(1971年)は火星の人工衛星となり周回観測に成果をあげた。

バイキング1号は火星面に軟着陸して生命探査を行ない、この直接観測で火星の大気圧は約6ミリバール、大気の組成は二酸化炭素95.3%、窒素2.7%、アルゴン1.6%と測定された。

微生物の存在を調べるための土壌分析も行なわれたが、生命の存在も有機物も検出できなかった。

火星は太陽からの距離が地球の1.5倍に過ぎず、太陽の日射量も地球の半分弱あり、1日の長さも地球とほとんど変わらず四季の変化も見られる。

このような火星表面の環境は、大気と水があり平均温度もそれほど異常ではないので、生命存在の可能性はゼロではないと思われる。

火星の赤い地面は鉄の酸化物によるものであることが確かめられ、土壌の鉱物には水を含むものがあることも判明した。

流水によるものと思われる谷が数多く見られることから、過去には火星にもかなりの大気や水が存在したと考える人が多い。

特に極冠の下など地下には凍土のような形で現在もかなりの水が存在するものと想像されている。

極冠は氷雪と考えられてきたが、大部分は二酸化炭素が氷結したドライアイスであることもわかっている。

火星の南半球の夏にしばしば発生する大規模な砂嵐は、特に注目されている現象である。

この砂嵐は火星面を急速に西進して南半球を覆い、南極地方やさらに赤道を越えて北半球にも侵入している。

砂嵐は著しい温度差によって誘発された塵が太陽熱を吸収して温められるためさらに増幅されるというメカニズムによると推定されている。

これら多数の塵の動きは、火星の大気現象の中心をなすものである。

火星は、フォボスとディモスと呼ばれる2個の衛星を持っている。

フォボスは直径が20km、ディモスはその半分と非常に小さくじゃがいものような形をしている。

火星の自転周期は24時間半である。フォボスの公転周期は7.7時間である。

つまりフォボスは火星のまわりを火星自身より速く回転していることになる。

このような衛星は、太陽系にある全部で約40個の衛星の中では他には見られない。


地球の人工衛星ではこのようなことがあることから、フォボスを火星の人工衛星でとする考え方も現われている。

フォボスの公転周期が火星自体の自転周期より短いことについての明確な説明はされていない。


チトス・ボーデの法則

ドイツのウィッテンベルグ大学教授チトスが、1772年に見出した太陽と各惑星の距離を天文単位で表わす数値として知られる法則である。

惑星の平均距離(天文単位)=0.4 x 0.3 x 2のn乗

これは、地球と太陽の距離1億5000万kmを1として表わした各惑星と太陽との距離である。なぜこのようになるかという
理論的根拠は何もない

この簡単な経験法則が発表された当時、惑星は地球の他に水星、金星、火星、木星、土星の5個が発見されていた。

1781年の3月11日の夜、イギリスの高名な天文学者ハーシェルが土星の外側に天王星を発見したことから大騒ぎになった。

天王星の太陽からの距離は19.2、チトス・ボーデの法則による距離は19.6である。実測値との違いはわずか3%足らずであった、これは驚くほどの一致である。

この結果、チトス・ボーデの法則は非常に注目されることになり、2.8の距離火星と木星の間に新惑星があるに違いないということになった。

ベルリン天文台の呼びかけで24人の天文学者からなる「未知惑星特捜隊」が編成され、未知の新惑星を発見するための積極的な動きになったほどであった。

天王星まではこの法則が当てはまっているが、海王星、冥王星にはこの法則による距離は当てはまっていない。






木 星 の 構 造
ロ ッ シ ュ の 限 界 半 径・潮 汐 破 壊


木星の構造

木星の主成分は太陽と同じく水素が90%を占めている。残りのほとんどはヘリウムである。

太陽は温度が高いため水素がガス状になっているが、木星は温度が低いので水素が液体状または金属状になっている。

木星の中心部には鉄や岩石からなるコアのまわりに厚い液体金属水素の層がある。この部分で起きている対流が木星の強い磁場を作っている。

木星の中心部の温度は約30,000度である。水素が熱核融合してエネルギーを放出するために必要な温度は1,000万度である。木星の中心部が1,000万度に達するには太陽の1/10の質量が必要である。

木星は地球の317倍の質量があるが、太陽の質量の1/1,000でしかない。

かりに木星が今の100倍近く重い星であれば核融合反応が起こり太陽と同様に光り輝く恒星となり、太陽系には太陽と木星の2
つの恒星が存在することになる。

銀河系では太陽が2つある連星が半分以上を占めている。太陽系のように単独の星のほうが少ないことから見ても、木星はもう少しのところで恒星になりそこねた惑星かもしれない。

木星の自転周期は9.9時間。つまり木星の1日は10時間弱である。地球の317倍も質量のある天体が、地球の2倍以上のスピードで回転しているのである。

自転速度と同様に大気の気流のスピードも速く、場所によっては秒速100mを超えている。地球のジェット気流のように速い気流によって木星の特徴である縞模様ができる。

速い自転のために赤道部が膨らみ、極方向がつぶれている。その差が9,000kmもあるので小口径の望遠鏡でも見ることができる。


木星とシューメーカー・レビー第9彗星

1994年7月17日から22日の6日間にわたって、シューメーカー・レビー第9彗星の分裂核が次々に木星に激突し、世紀の天文イベントとして多くの天文ファンを熱狂させた。

人類の科学的天体観測史上初めて天体同士の衝突、事前に衝突の起きる時刻を知りながら観測できる惑星と彗星の衝突、1,000年か10,000年に1度くらいの極めて珍しい天文現象である。

小惑星や彗星等の小天体は、太陽系の過去の情報を持つものとして、太陽系の起源や進化の謎を解く鍵になる可能性のある重要な天体である。

衝突の結果から得られるデータの詳細な分析は、惑星に関する天文学の研究の発展に重要な情報を与えることになることは間違いない。

シューメーカー・レビー第九彗星は微小な天体である。シューメーカー夫妻とレビー氏が1993年3月24日パロマー山天文台の46cmシュミット望遠鏡で発見したものである。

発見場所はおとめ座、明るさは14等、木星から約4度離れたところに見られた。しかし、形が異常であった。

通常の彗星は星の様な核の頭部と尻尾のように伸びる尾があるが、シューメーカー・レビー第9彗星は頭部が棒状で、その棒状の中に多数の光点が見られた。

この彗星がどこからやって来たのか明らかでないが、現在の軌道から計算したところでは西暦1800年ごろまで土星軌道付近で彗星として運動していたが、土星や木星に接近することで軌道がだんだん小さくなり、約30年前に木星に捕獲されたと考えられている。


日本のアマチュア天文家は、世界の小惑星発見数の1/4をも発見しているほど優秀で研究熱心である。

彼等が探している小惑星の明るさは16等前後と、シューメーカー・レビー第9彗星の明るさの1/4から1/5しかない暗い天体である。

優秀な日本の小惑星ハンターが太陽と反対方向にあり、太陽の光を受け通常よりも明るくなっていたこの彗星を写真撮影していたのだが、新彗星として発見することができなかった。

シューメーカー・レビー第9彗星が発見された場所はおとめ座である。

天文現象に興味がある人には周知のことであるが、おとめ座はほかの星座と違い各種の銀河が非常に多く存在している特殊な場所として知られている。

アマチュア天文家の持っているような小口径の望遠鏡には、シューメーカー・レビー第9彗星は多数の棒状銀河とそっくりに写っていたため、新彗星とは全く気がつかなかったのであった。

シューメーカー・レビー第9彗星の軌道が不正確な時点で、この彗星が1994年7月に木星に衝突することに気づいたのが、彗星や小惑星の軌道計算で世界的に有名なアマチュア天文家中野主一氏である。

彼はアメリカ・スミソニアン天文台に招かれ、当地のコンピュータープログラムを全て書き換えたほど、世界のプロ天文家でも右にでるものがいないほどの実力の持ち主である。

中野氏の計算が示す彗星の木星衝突という劇的な予測により、世界中の天文関係者が一斉にこの彗星に注目することになった。

その後、世界各地の天文台でシューメーカー・レビー第9彗星の観測がされた結果、詳しい軌道が決定され、中野氏の計算が示すように木星に衝突することが100%確実になった。

軌道が決まった時点で短周期彗星(200年以下の周期で太陽を回っている彗星)として改めて登録された。

アメリカのハッブル宇宙望遠鏡の観測によると、シューメーカー・レビー第9彗星は小さいものまで含めると21個も棒状に連続している珍しい彗星であることが確認された。

つまり、木星との衝突は1回だけではなく、彗星の破片の数だけ続々とそれぞれ違った経度で木星に突入していくという非常に興味あるできごとになったのである。

彗星は小さいといっても大きさは1〜5kmくらいはあると思われ、衝突速度は超音速である。

衝突で放出されるエネルギーは広島型原爆に換算すると約1億〜100億倍にもなると計算されている。

地球上の全核兵器を集めてもこのような膨大なエネルギーにはならない。

爆発規模があまりにも大きいため、きのこ雲は熱エネルギーで完全電離したフラズマ雲となってしまうと予測されていた。

シューメーカー・レビー第9彗星は木星に激突する時、猛烈な速度のため木星大気との摩擦により強烈に発光する。

衝突時は、衝突位置の関係で木星の裏側にある衛星や環が、爆発光により一瞬ものすごい閃光を浴びることになる。

今回の衝突時の閃光は、木星の衛星イオの光度よりも明るく、カメラの測定可能光度を超えてしまうほどになった。

実際の衝突ポイントは、地球から見えなくなるギリギリの木星の裏側縁、南緯44度付近であった。

彗星の大型の核は木星の大気層で大規模な爆発を起こし、世界各地で強烈な閃光が観測された。

ハッブル宇宙望遠鏡は衝突部分に立ち上る3,000kmにも達する巨大なきのこ雲の鮮明な画像の撮影に成功している。

当初の予想では、小口径望遠鏡では衝突痕は見えないだろうと思われていたが、実際の衝突痕は予想外に大きく、アマチュアの小口径望遠鏡でも十分に観測できる大きさと構造を持っており、大小様々な黒色の衝突痕が数珠つなぎ状に観測できた。

木星面に次々と衝突核の巨大な黒い斑点が出現し木星面を移動し、衝撃波面と思われる地球の直径よりも大きい半円孤模様までも確認された。さらに衝突に伴う木星電波の変動も観測されている。


ロッシュの限界半径

二つの天体が、ある特定の距離に接近すると潮汐力により強度が弱い天体は破壊されるという理論半径である。

太陽と月の重力の関係で、地球の潮の干満を引き起こす力が潮汐力である。

潮汐力を引き起こす重力がどんどん強くなれば、天体の形は潮汐力のかかる方向にどんどん伸びて歪が大きくなり、天体の強度を越えると破壊してしまう。これが
潮汐破壊という現象である。

フランスの天文学者ロッシュは潮汐破壊を理論的に研究した結果、破壊される天体が潮汐力を及ぼす惑星と同じ密度であれば、その惑星の半径の約2.44倍まで近づいた時に破壊の可能性があることを見出した。

潮汐力は距離の3乗で強くなるから、天体の重力が大きいほど、またその天体に接近するほど大きくなる。

シューメーカー・レビー第9彗星は、1992年7月に太陽系で最も大きな惑星である木星にその半径の約1.2倍の距離まで接近した。

これはロッシュの限界半径の内側に入ったため木星の強い引力で粉々に引き裂かれ21個もの破片に分裂したのである。


月面チェーンクレーター

月面には天体の衝突時の放出物によってできた2次クレーター列や、火山性のクレーターなど多数のクレーター列がある。

2次クレーター列はその供給源である親クレーターの付近に見られるし、火山性クレーター列は地溝上に並んでいるので、断層に沿って爆発的噴火が起きたことが推定される。

火山性でもなく、2次クレーターでもないクレーター列(デービー列、ミューラー列、アブルフェッダ列等)は、原因不明の謎のクレーターとして知られていた。

これらのクレーター列は、シューメーカー・レビー第9彗星が木星の潮汐力により破壊されたのと同様に、月または地球の潮汐力によって破壊された天体が連続的に衝突してできたものであると考えられることで、その謎が解明されたようである。

木星の衛星ガリレオ、カリスト、ガニメデにも鎖状のクレーター列が多数見られる。このクレーター列は木星の潮汐力により破壊された彗星が、破壊直後に衝突したことでできたものと思われる。

シューメーカー・レビー第九彗星は、1992年7月に木星に接近した時に分裂したものであるが、木星衝突前には分裂核の相互距離が全長約400万kmに広がってしまったため衝突しても鎖状クレーター列はできない。

地球は木星に比べて質量は小さいが密度が4倍も大きいため、潮汐力分裂には有利に働くと思われる。

地球の歴史では総数約40万個、過去10,000年に1個の割合で地球に接近した彗星が、潮汐力により破壊されたと推定されている。破壊された彗星は、地球や月に衝突してクレーター列を作ったと思われる。

カナダのあるクリアーウオーターレイクス・クレーターは地球の潮汐力により分裂した彗星が衝突したものである可能性が高く、直径32kmと22kmの二つのクレーターが並び、3億1000年前に生成されたものと考えられている。

月の潮汐力により分裂した彗星が衝突してできた可能性の高いクレーター列は、アポロ11号着陸地点の近くに見られるサビンとリッターと呼ばれるクレーター列である。

地球の潮汐力により分裂した彗星が月面に衝突した場合は、衝突までに少し時間がかかることから分裂破片間の距離が開き、直線状の鎖状クレーターができることになる。








土 星 の 輪
ロ ッ シ ュ の 限 界 半 径


土星の輪とロッシュの限界半径


ガリレイが1610年最初に土星の輪を発見したのであるが、望遠鏡の分解能が低かったため、彼は輪とは気がつかず「耳のある惑星」と観測記録に記述している。

ホイヘンスは1655年に、これが輪であることを発見した最初の人である。彼は同時に衛星タイタンも発見している。

土星の輪は内側から D・C・B・A・F・G・E 環と分けて呼ばれている。

通常の望遠鏡で観測できるのは、C・B・A の三環だけであり、長い間 C・B・A の3環以外の存在は知られていなかった。

D環は1969年に赤道表面上空に極めて希薄な環として発見されたものであるが、 C 環の一部と考えられている。

F・G・E 環はパイオニア11号とボイジャ11号により発見されたものである。


土星の各環、カッシーニの間隙および第1・第2衛星の距離関係

D 環 赤道表面上空12,000km(C 環の一部)

C 環 赤道表面上空14,170km・幅17,500km(クレープリング)

B 環 赤道表面上空31,570km・幅25,600km

カッシーニの間隙 赤道表面上空57,170km・幅4,700km

A 環 赤道表面上空61,870km・幅14,600km(含エンケの空隙)

F 環 赤道表面上空79,880km・幅490km

G 環 赤道表面上空105,470km・幅8,000km

第一衛星ミマス 赤道表面上空125,190km

E 環 赤道表面上空127,670km・幅290,000km(非常に希薄) 

第二衛星エンケラズス 赤道表面上空177,690km


土星の半径は、約60,000km(地球の約9.5)である。ロッシュの限界半径は、天体の半径の2.44倍であり距離の3乗に比例するから、土星の場合は中心から約15万kmである。

ロッシュの限界半径内に、他の天体が入ると粉々に破壊される。

仮に、ロッシュの限界半径内に彗星や小惑星が入って来ても、破壊されてしまい衛星として存在することはできない。

すなわち、土星の表面から約9万km以内に他の天体が入ると土星の重力により生じる潮汐力で
「潮汐力破壊」されることになる。

土星の輪はG環・E環以外はロッシュの限界半径内にある。

土星の輪の厚さは平均150m最大でも900m以内で、主成分は氷の粒である。

氷の粒の大きさはミクロン単位の微小なもの、数m位のもの(約86%)10m位のもの(約14%)まで多様である。

B 環のように密度が高い環では、粒子が相互に衝突して細かい数ミクロン程度の粒子となると考えられている。

C 環は薄暗い半透明な環であり密度が低いことから、粒子も直径数mものが多いようである。

G 環は、第1衛星ミマスの軌道のすぐ内側から始まっている。

ミマスには直径の約1/3にあたる130km、深さ10kmという巨大なクレーターが見られる。

直径の1/3以上のクレーターを作る天体の衝突では天体そのものが破壊されてしまうことが実験で確認されている。

ミマスは天体衝突による破壊寸前のところで留まり、衝突の破片が土星の輪の一部になっている可能性も考えられる。

土星の輪は、内環(B 環)と外環(A 環)に分かれその間に明白なすきまが見られる。

このすきまは1675年にパリ天文台長のカッシーニが発見したものであり、カッシーニ間隙と呼ばれている。

地球からの観測では長い間カッシーニ間隙の中には何もないと思われていたが、ボイジャー2号の観測でこのすきまの中に5本の細い環が発見されている。

カッシーニ間隙を代表に、土星輪のすきまには粒子がほとんど存在していない。

すきまの部分が生じるのは、土星本体の引力の他に、ミマス・エンケラズス・テチスなど土星の大きな衛星の引力相互作用により、土星輪の一部から粒子が排除される結果である。

カッシーニ間隙の公転周期はミマスの公転周期の約1/2、エンケラズスの約1/3であることから、この間隙はミマスとエンケラズスの摂動による影響で形成されていると考えられる。

土星輪消失現象

土星輪と土星の赤道面は一致しているが、公転軌道に対しては26.73度傾斜している。このため観測時に土星輪の消失現象が起こる。

1995年は5月22日、8月11日、11月19日の3回、1996年は2月11日地球から見えなくなった。

今回はハッブル宇宙望遠鏡が、約15年おきに起きるこの現象について、輪消失の正確な時期決定及び主要な環の厚さを観測している。

輪消失の正確な時刻の決定は土星の歳差周期算出の精度向上になる。

今期最初の消失現象が見られた5月22日にハッブル宇宙望遠鏡が土星を撮影した写真に4個の新衛星らしい天体が写っているのが見つかった。

この内2個は確実に新衛星であると確認されたが、残りの2個は確認されていない。

次回の消失現象の時に確認観測が行われる。もしすべて新衛星ならば土星の衛星は22個に増えることになる。

土星の衛星18個のうち13個が、1665年から1980年までの輪消失の時に発見されたものである。

輪消失の時期は、輪の強烈な反射光によって見えなくなっている暗い衛星を発見するのに非常に適している時である。

輪消失現象は約15年毎であるが、2009年と2025年は土星が太陽に近すぎて観測できない。

今回のように好条件で輪消失が観測できるのは、40年以上先の2038年になる。


土星は9個の衛星を持つことが古くから知られていた。

ボイジャーが発見したのは第10衛星〜第15衛星の6個である。

このうち第12衛星・第13衛星・第14衛星は次のような特別な関係が見られる。

第四4衛星(ディオーネ)と第12衛星(ヘレネ)は土星の赤道面内の同一円軌道上を運動している。

公転周期はどちらも2.7369日である。

ディオーネの半径560kmに対してヘレネの半径は16kmに過ぎないので、作用はディオーネからヘレネに対して一方的に及ぼされる。

この2衛星の運動には、木星のトロイ小惑星群と呼ばれる約100個の小惑星の運動理論(
ラグランジュ・ポイントー制限三体問題の特別の場合)と同様な関係が見られる。

第3惑星テチスは第13惑星テレストと第14惑星カリプソと同じ公転周期(1.8878)である。

テチス(半径530km)を木星としてテレストとカリプソ(どちらも半径15km)をトロイ小惑星群と見ればこれも同様な関係になる。

土星の衛星タイタンは半径2575kmと土星の衛星中最大である。太陽系惑星の水星(半径2439km)より大きい。

また太陽系の中で唯一大気(窒素・メタン・アルゴンなど)を持っている衛星である。

原始的な生物が存在するかもしれないと思われていたが、惑星探査機パイオニアの探査によればこの可能性はないようである。

土星は木星に次いで太陽系では2番目に大きい惑星である。木星とよく似た内部構造をしている。

外側から気体水素、液体水素、金属水素そして鉄・ニッケル合金・岩石からなる核がある。

木星に比べて重力も小さく、内部圧力も小さいために金属水素層は木星のものよりはるかに小さい。

土星の自転周期は約10.5時間である。

木星の自転周期約9.9時間と同様速いスピードで自転していることで遠心力が大きくなり赤道部分が膨れ上り、赤道半径は極半径より約10,000km長くなっている。 これは木星と同様の現象である。

土星の金属水素層のダイナモ作用により、木星磁場の約1/30の磁場が発生している。

土星の磁場そのものはかなり大きいが、磁場源である土星内部の金属水素層と表面の距離が大きいため、土星表面の磁場は地球のそれより小さい値になっている。

土星の磁気圏は荷電粒子の数は少なく強力ではないが、木星と同じ位の広がりをもっている。








天 王 星・海 王 星・冥 王 星
横倒しになった異例の惑星


天王星

天王星は太陽系の諸惑星と大きく違い、
横倒しになった異例の惑星である。

天王星以外の太陽系諸惑星では、赤道面と公転面の傾斜角に非常に大きな違いは見られない。

地球では両者の傾斜角が23.5度であるが、天王星では97度9分である。このように自転軸が横倒しになっていることはボイジャー2号の観測でわかったものである。

このため地球のように自転毎に昼と夜が変わることはなく、約42年間の周期で昼夜が交替することになる。

自転軸横倒しの原因としてはチェンバリンが1901年に提唱した仮設、氷を主成分とする微惑星が原始天王星に衝突したとする微惑星衝突説が多くの天文学者に支持されている。

天王星はプラス5.6等と肉眼で見える明るさのため、英国の音楽家・天文学者ハーシェルが1981年3月13日に発見する前、既に20回以上も発見されていた。

発見者の誰もが恒星と考えていたため追観測はされなかった。ハーシェル自身も最初は彗星と考えていた。

幸いなことに王立天文台のマスクリン台長から、惑星のようだと助言があり軌道計算の結果、新惑星と確認されたものである。

フランスの奇人天文学者ルモニエは1750年〜1771年の20年間も天王星の観測を続けその運動をべていたにもかかわらず、学会に報告をしなかったため発見者としての栄誉を得ることができなかった。

太陽系諸惑星の磁場は、惑星の中心核が自転に伴って回転することでダイナモ作用が起こり磁場の発生があると理論づけられているが、天王星の自転軸と磁気軸が60度開いていることからみても、天王星にはこの理論が通用しないようである。

地球では過去360万年の間に10万年から100万年間隔で10回ほど、南北磁場の逆転が起きていることが岩石の分析からわかっている。

地球磁場逆転の原因はわかっていないが、天王星の磁場形成の特異性が地球磁場形成に何らかの関連性があるのかも知れない。

天王星は太陽系惑星のなかで土星の次に位置する3番目に大きい惑星である。

質量は地球の14.67倍である。公転周期は84.075年、自転周期は平均10時間8分16秒である。木星や土星と同様に速く自転をしている惑星である。

天王星の中心核は木星や土星と同様鉄と岩石で構成されており、この周りに金属水素、アンモニアなどで構成された個体層がある。個体層の上に高圧液体水素層が形成されている。

大気層は水素、ヘリウム、メタンなどで構成され、上層には凍ったメタンガスの雲が見られる。


天王星環

土星の環は早くから知られていたので、太陽系の諸惑星は1977年まで、土星が環を持つ唯一の惑星と思われていた。

そのあと1981年までのわずか4年間のうちに、2つの惑星に環が発見されるという記録的な発見があった。

天王星は11本の環を持っていることが確認されている。環の数は土星より多いが、各環の幅が土星の環にくらべて極端に狭いという大きな違いがある。

環はボイジャー2号による観測から、炭素質の物質が多量に含まれた岩石で形成され、太陽光反射率が低いため暗く見えることが明らかにされている。

天王星の掩蔽現象が1977年3月10日に起き、観測可能な場所はインド洋を囲む地域であるこることが予測されていた。

天王星の掩蔽現象が予測されたのはこの時が初めてであった。天王星の環は、掩蔽現象の観測時偶然発見されたものである。

掩蔽とは、星が太陽の役割をし、天王星が月の役割をして日食が起こると考えればよい。

天王星が星を隠すのである。この時の恒星は星番号SAO158687であった。

天王星の直径は地球の4倍以上とかなり大きいので、掩蔽現象時に天王星が地平線上に見える夜の地域であればこの現象を見逃すことはない。

恒星と衛星の掩蔽現象を観測するためには、位置決定精度が問題であり正確な計算が要求される。

掩蔽現象は惑星の上層大気温度や直径・偏平率を正確に測定できる絶好の機会である。

天王星の環は、飛行機に設置された空中天文台からの掩蔽現象観測時に発見されたのである。

天王星の掩蔽前後に5回づつ短時間の掩蔽が観測され、分析の結果環と判明したのであった。

環の形や傾斜を確認するためには、天王星がある程度移動した後に環を再び観測する必要がある。

再観測のために、環の軌道計算の精度を上げる非常に小さな効果まで考慮しなければならない。

アインシュタインの一般相対性理論によれば、物体の周辺では空間が曲がっているために近くを通った光はその進路が曲げられる。

天王星の質量は太陽の質量の100万分の44で、天王星の縁を通った光は0.002秒角で曲がることになる。この角度は天王星間の距離で見れば25kmになる。

天王星の環が暗く細く、環と環との間隔が広いために観測のための計算精度を上げるのは困難な仕事である。

可視光よりも赤外光(波長2.2ミクロン)で観測すれば、天王星本体は環より暗く、掩蔽される恒星のほとんどが、この波長域では太陽よりも明るい状態で観測できることから、赤外線観測装置観測を利用することにより環の新しい事実が確認された。

赤外線観測は、ボイジャー1号による木星環発見の確認でも使用されている。

木星の環は1979年3月8日にボイジャー1号が、1枚だけ11分間露出した写真撮影により発見されたものである。

木星にも環があるかも知れないと考えられていたが、地上からの光学観測では検出ができていなかった。

しかしパイオニア11号が検出した苛電粒子の原因不明の放射減少が、
ロッシュ限界の内側で起きていることから、環が存在する可能性があると一部の天文学者の意見で、ボイジャー1号が1枚だけ撮影した写真に、環が写っていたものである。

木星の環はきわめて淡いうえに3度以上傾くことがないことから、天王星の環発見と同様な掩蔽現象を利用して検出することは非常に難しい。

しかし、2.2ミクロン波長のフィルターを使用して赤外光で観測すれば、木星の散乱光を減少させることができる。

この方法で木星の明るさを1/30に減少させ、長時間露光させた結果環の検出をすることができた。

ボイジャー1号による木星環の発見以前では、赤外線によるこのような方法を試みる人はいなかったし、環の検出があったとしても信用されなかったであろう。

ボイジャー2号は1986年1月24日に天王星に接近して写真撮影を行なった結果、既知の9本の環以外に淡い2本の新しい環を発見、各環の微細構造や微小衛星なども新たに発見された。

天王星の環は大きな岩石の占める割合や粒子の色が黒いことなど以外は、土星の F 環に良く似ていることがわかった。

天王星は15の衛星を持っていることが確認されている。ボイジャー2号の探査で一対の「羊追い衛星」と呼ばれる、直径30kmと40kmの衛星が発見されている。

天王星の環は直径が10万km以上、幅は数km、環の境界は非常にシャープという特徴がある。

普通に考えれば、環を構成している膨大な数の粒子は相互衝突により円盤状に拡散すると思われるが、いかなる作用でこのような細い環の形態が保持できるのかが問題である。

ゴールドライクとトレメインの二人の天文学者は、環形成粒子を拡散する衝突効果自身が、逆に粒子を細い環として集積する作用をするという、重力反発作用理論で説明している。

この理論は、環の内側を回る衛星と外側を回る衛星の重力作用が粒子におよび、粒子と衛星が相反発したようになり粒子が外側に拡がるのを防いでいるというものである。

土星の F 環が発見された時、2個の付随する衛星(羊追い衛星)が発見されている。

天王星でも同様に2個の衛星が発見されたことで、羊追い衛星の仮設が環の形態保持作用をしていると思われる。






海王星

ハーシェルが1781年に天王星を発見した時、その軌道を決定するために木星と土星の影響を考慮に入れた運行表を作成した。しかし、実際の観測値と運行表の数値にはっきりとズレが見られた。

当時学生で、後に英国ケンブリッジ天文台長になったアダムスは、天王星の運動に見られる不規則の原因は未知の惑星にあると指摘した。

フランスの天文学者ルベリエも独自に軌道計算をして、天王星の外側に惑星があると予測した。

ルベリエは第1・第2・第3論文を発表して、天王星の不規則な運動は未発見の惑星によって引き起こされた摂動であると、詳細で厳密な方法によるデータを発表した。

しかし、フランスの天文学者達はルベリエから新惑星の発見に必要な全てのデータを与えられていたにもかかわらず、新惑星を発見するために行動を起こさなかった。

ルベリエは愛国的な人であったが、自国への科学的忠誠をあきらめて、ドイツの天文学者でベルリン天文台に務めていたガレに予測位置のデータを知らせて観測を依頼した。

1846年9月23日にルベリエから手紙を受け取ったガレは、ベルリン天文台長エンケの許可を得て助手のダレストとともに早速観測を始めた。

そして、わずか30分後にルベリエが予測した位置から1度以内の場所で新惑星を発見した。

当日は確認するための十分な時間がなかったが、翌日に新惑星とはっきり確認することができた。

ルベリエがフランスの天文学者に無視されたのと同じように、イギリスの若い優秀な数学者アダムスは天王星に及ぼす摂動効果の理論的分析により未発見の惑星の存在を証明したと主張する論文を王立天文台に届けたのであるが、王室天文官エアリーはこの主張を無視してしまった。

アダムスがお互いに全く知らないルベリエと同様な研究をして、新惑星の位置に関する結論がルベリエとほとんど一致していたことがハーシェルによって発表されたことでアダムスの研究が知られた。

ルベリエとアダムスの駆使した摂動法は、両研究者が独自に行ったものであるが84年後の冥王星の発見にも利用されたものである。当時としては新鮮で大胆な方法であった。

英国ケンブリッジ天文台のチェリスは、ガレよりも約1カ月前に新惑星とは知らずに海王星を観測していたようであるが確認できなかったことが後年わかった。

ガリレイの木星観測ノートの中で1612年12月と1613年1月の記録に海王星を恒星として観測したことが記録されている。ガリレイは200年以上も前に海王星を見ていたのである。

ルベリエは1843年に水星軌道の近日点の移動を研究したことでも知られている。

水星は100年間に公転方向へ574秒角移動していたが、水星は軌道の離心率が大きく公転速度が速いため、他の惑星引力の影響(摂動)を受けて軌道を変化させており、特に近日点での変化速度は観測できるほど大きい。

ルベリエはニュートン力学でこの問題を解明しょうと試み、全ての惑星の重力の効果を検証したが38秒角の移動分を説明することができなかった。

この問題はアインシュタインが1916年の一般相対性理論を基にしてニュートン力学との差を100年につき43秒角と解析することで、近日点の移動の謎が解明されたのである。

海王星の実像はボイジャー二号が1989年8月に近接して観測するまで明確にならなかった。それまでは天王星と海王星は共通点があり、かなり似ている惑星と考えられていた。

海王星は半径24,300kmのうち、中心から1/3が岩石と金属で構成される固体核である。

天王星の固体核以上の固体核を持つ海王星は、木星型の惑星の中では相当異質な惑星である。

磁極に関しても、
天王星は自転軸に対して60度傾斜しているが、海王星も同様に50度も傾斜している。

自転周期は平均して約16時間であり、天王星に次いで速く回転している。


海王星の衛星と環

海王星の衛星8個のうち、衛星トリトンは直径2,710kmで冥王星よりも大きい、ガレが海王星を発見してから27日後に英国の天文学者ラッセルによって発見されたものである。

トリトンは軌道面が海王星の赤道に対して20度も傾斜しており、海王星の自転方向とは逆向きにまわっているという特異な衛星である。

このためトリトンは海王星から常時後ろ向きに引っ張られる力が働くため、公転軌道が徐々に小さくなり1億年後には海王星に近づき過ぎて、潮汐力で破壊され消滅することになると予測されている

衛星ネレイドは直径994kmあり、オランダ生まれの米国人カイパー博士により1947年に発見された。

残りの6個の衛星はトリトン、ネレイドよりかなり小さいため地上からの観測では発見することはできなかった。全てボイジャー2号により発見されている。

海王星は、はっきりとした四本の環と淡く不連続な4本の環を持っている。

トリトンの逆行運動が通常の太陽系起源論と相容れないため、もしトリトンと海王星が同時に生じたならば環が生じることにならなかったと思われる。

海王星には環があると予測されていたが、トリトンが逆転していることで環の形成が妨げられているのではないかと疑問視する学者もいた。


惑星環の生成

太陽系の誕生については、ガスと微小な塵で形成されている星間雲が収縮することから始まるという理論が多数の学者により支持されている。

星間雲が回転する円盤になり、重力が収縮する結果放出されたエネルギーで高温状態になる。

収縮が進行するにつれ中心部に原始太陽が誕生する。太陽からの放射熱で原始太陽系円盤の温度が上昇を続ける。

やがて原始太陽系は冷却凝縮し微粒子として固体化していく。

粒子同士の重力の影響により微惑星が誕生する。微惑星は軌道運動をしながら衝突合体し、最終的には惑星の大きさになる。

惑星環が始源的なものと考えるならば、木星は収縮時に放出した熱の影響で環の生成を妨げ、土星のような氷の環を形成できなかったと思われる。

また土星は木星に比べて質量が小さいため、木星の1/10しか収縮熱を放出できなかったことも氷の環の形成に影響があったと考えられている。

木星では放出熱の影響で環の生成が妨げられ、環が存在しないと確信していた理論家は、木星に環が発見された時は驚いたようである。

また、天王星の環物質は氷であると推定されていたが、それに反してススのような黒い粒子でできていたことも予想外であった。

環形成理論のうちロッシュの潮汐破壊説は、環の形成は始源的なものでなく、外部から大きな隕石が飛来してきたか、衛星が近づき過ぎたために潮汐作用で破壊され環が形成されたものと考えている。

この理論の問題点は、破片がどのようにして惑星の軌道に捕獲されるか、どのようにしてが微小な細片になるか、破壊前の天体の大きさ等など、まだいくつかの問題点を含んでいる。

土星の衛星ミマスは土星に一番近い軌道を回っている衛星であるが、その表面には直径の1/3にもなる巨大なクレーターが見られる。

このクレーターはミマスが破壊されるほどの大衝突があったことを示している。ほとんどの衛星の表面には天体の衝突による多数のクレーターが見られることから、何らかの理由で天体同士の激しい衝突が起こった結果、環が形成され、同時に残った大きな破片が惑星の重力に捕えられ衛星となり軌道を回っていると考えている天文学者もいる。

惑星の近くでは環を分散させ破壊する様々な力が働いている。

衝突で生成した小さい粒子は長い年月の内に惑星大気の中に落ち込んでいくことになる。

天王星や土星では直径数cm以下、木星では15cm以下、もし地球に環があったとすれば4m以下の粒子は惑星に落ち込んで行くことになるようである。

環が比較的小さい粒子の形で出現したとしたならば、境界線がはっきりしないぼんやりとした円盤形になるのが自然と思われるが、現実には明白な境界をした環として存在している。環形成の仕組みについては、未知の部分が多く明らかになっていない。




冥王星

22才の青年クライド・トンボーが、米国のローウエル天文台で撮影した写真乾板で冥王星を発見したのは1930年2月18日であった。

米国の天文学者ローウエルは火星運河の観測と火星文明論で有名であり、海王星の運動の乱れからその外側に未知の惑星が存在することを信じていた。

アリゾナ州に自費で創設したローウエル天文台で、1905年から未知の惑星発見のため熱心な観測を始めた。しかし、観測露光時間に対する写真乾板の感度や分析技術が低く、新惑星を発見することができず1916年に他界してしまった。

2代目の天文台長になったスライファーも観測を続けていたが。新惑星の発見は困難な仕事であることから、次第に銀河系外銀河の観測に主力を置くようになっていった。

トンボーは伯父の農場で働きながら小さな望遠鏡で天体を観測していたアマチュア天文家であった。

彼はスライファー天文台長に天文台員として採用依頼の手紙を出したところ、幸いに採用してくれることになり1929年1月21日にローウエル天文台に着任した。

着任した翌日から、トンボーはローウエルが残した仕事を引き継ぎ新惑星の観測を始めた。

同一場所を数日間おいて撮影した写真乾板に数万個〜数十万個写っている恒星を比較して、わずかに移動する天体を見つけようというのである。この中から新惑星を探し出すのは容易な事ではなかった。

1年が過ぎた1930年1月23日に撮影した写真乾板に新惑星が写っていたのであるが、彼はこのことを知らなかった。

1月29日に撮影した乾板との比較解析を続けた結果、2月18日になって微妙に位置が違う輝点を発見した。冥王星の発見が発表されたのは、ローウエルの75回目の誕生日にあたる3月13日であった。

ローウエルの没後、恒星と他の天体の移動速度、方向を検出するブリンク・コンパレーターが発明されていたことと、新惑星が黄道上に位置していたところをドンボーがたまたまそこから観測を始めたことが重なり、発見することができたものである。

ブリンク・コンパレーターは、人間の目が移動体に対して注意が働く特性をうまく利用した検出機である。

天体観測時間をずらして同一場所を撮影したニ枚のフィルムそれぞれの顕微鏡像を、特殊な光学系で一つに合成しチョッパーを使って左右の像を交互に映し出すように工夫されている。

位置を変えない恒星は一つの点として見えるが、位置を変えた小惑星や彗星は飛び跳ねるように見えるため検出が容易にできる。

惑星の太陽からの距離に関するチトス・ボーデの法則によれば、天王星まではその法則が示す予想数値と実際の距離がほぼ一致していたのであるが、海王星と冥王星ではかなりの差が見られる。

冥王星の太陽からの実測距離39.5天文単位はチトス・ボーデの法則の第9惑星に対する予想値77天文単位とは全く合わない。

冥王星の実測距離39.5天文単位はむしろ第8惑星海王星の予想距離38.8天文単位に近いといえる。

そこで、冥王星はサイズも小さいので海王星の衛星ではないかという見方がでてくる。また、彗星かも知れないという見方もある。

海王星の衛星トリトンは逆行しているし大きさが冥王星とよく似ていることから、冥王星はもともとトリトンと共に海王星の衛星であったが、未発見の太陽系第10惑星が海王星系に入り込み冥王星をはじき飛ばし太陽を回る軌道に投げ出されたと、大胆な仮説を提案した天文学者もいた。

1978年に冥王星の衛星カロンが発見されたことで、この仮説を支持する人は少なくなってきたようである。

仮に太陽系の第10惑星が存在するとすれば、チトス・ボーデの法則予想値77天文単位をそのためにおいておくのが良いかもしれない。

米国海軍天文台のクリスティが、冥王星を撮影した写真乾板上にその衛星カロンを発見したのは1978年であった。

この衛星の発見により、平均距離と公転の周期からケプラーの第3法則により冥王星の質量がわかることになった。

カロンの直径は冥王星の約半分である。また軌道面は冥王星の赤道面と120度も傾斜している。

カロンは冥王星の衛星というよりも冥王星とともに太陽を公転する2重惑星になっているのではないかとも言われている。

冥王星の赤道直径は2,360kmである。地球の衛星である月の直径が3,476kmあることから見ても、惑星の大きさとしては相当小さい。

冥王星の軌道は、軌道傾斜角が122度と極端に大きく、その上離心率も0.2485と惑星中で最大である。

この関係で、1979年1月21日から1999年3月14日まで約20年間、冥王星の軌道が海王星の軌道の内側に入ることになる。

この期間中は海王星が太陽系で最遠の惑星ということである。

冥王星の122度の軌道傾斜角は、この惑星が横倒しに自転をしていて北極が公転軌道の南側にあることを意味している。

冥王星は発見されてから約60年しか経過していないので、248年で太陽を公転する軌道の1/4ほど動いたのを観測したに過ぎない。

太陽系最遠の小さな惑星であり、現代の探査技術もまだ届いていない。


水星から冥王星までの9個の惑星が規則的に並んでいることからみて、未発見の惑星が水星の内側と冥王星の外側にあることが考えられる。

水星より内側の惑星はヴァルカンという名前まで用意されているにもかかわらず、皆既日食等を利用して詳しく調べられているがその存在は確認されていない。

冥王星より外側では80天文単位のあたりに公転周期700年ほどの惑星が考えられる。

冥王星の外側の惑星を探査する方法の一つは、海王星と冥王星の軌道を精密に測定して未知の重力場の影響を調べることであるが、現在のところそのような影響は確認されていない。

惑星探査機パイオニア10・11号、ボイジャー1・2号の飛行軌道に対しても未知の重力場による変化は表われていないようである。

天体観測で未発見の星を発見するには、広範囲の暗い星まで写せることができる光学システムが必要になる。

そして、高感度フィルム、露光時間、追尾、撮影場所変更再露光、現像、検出などの多くの仕事が必要である。

天体観測にCCD素子が不可欠である。CCD 素子はトランジスターや集積回路と同じようにシリコン基板上に作られた半導体であり、1970年に米国のベル研究所で開発されたものである。

数ミリ角の小さな面積の中に、ピクセルと呼ばれる1つ1つの画素が光を受け電荷に変換する光電変換素子が何百万個も並んでいる。

1個のピクセルは、写真のフィルムに使用されている銀塩写真粒子と同じ位の大きさである。

CCD 素子は消費電力が少なく、振動に強く、小型で高性能であることから監視、観察、観測、撮影など身近な生活用品から医療、軍事関係など特殊な用途まで幅広く利用されている。

CCD 素子の特徴は非常に感度が高いことである。開発当初は、銀塩写真にはとても及ばないと思われていたが、技術の進歩で高画素の製品が作られるようになったことで、すでに写真に代わる重要な記録方法としてなくてはならない物になっている。

天体観測写真では対象物が非常に暗いため、高感度のフィルムを使用して長時間の露光をするのであるが、それに連れてフィルムの感度が低下するようになり濃度が得られない。

これに対して、CCD 素子は露光時間に応じて信号強度が上がることで高感度の像が得られる。

CCD 素子はデジタル信号として取り出せるので、コンピューターでのデータ処理が容易にできる。

データを数値として定量化することでシステムを自動化することもできる。

また、可視光域から赤外線域まで幅広い感光特性があり、取り込んだ画像はただちに見ることができ、濃淡の調整も自由にして見やすくできる。

CCD 素子は多くの長所があり、写真に代わり天体観測になくてはならないものになっているが、素子の特性からくる欠点もある。

光電変換素子に光が当たらなくても、素子の中を暗電流が流れるため極端に暗い光を対象にする天体観測では素子自身を冷却しなければ使用できない。

本格的な天体観測では、液体窒素によりマイナス196℃まで冷却している。

高感度 CCD 素子の出現で、今までの天体観測の概念が大きく変わっている。

ハッブル宇宙望遠鏡は、位置の決まっている天体観測では驚くべき分解能を示しているが、どこにあるかわからない未発見の天体の捜索には、使用時間の関係で難しいようである。

ハワイのマウナケア山頂は空気が薄く、市民生活に使用する光が少ないことで空が暗いという特徴がある。

その上、晴天率が高く気流の流れが良い等の観測条件が良好なため、最新の望遠鏡が多数設置・建設されていることで知られている。

こうした天体観測技術の進歩向上により、もし未発見の太陽系惑星が存在するならば近いうちに発見される可能性が高いと思われる。







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